バウハウス青春白書

先日またひとり、バウハウス南千住を旅立ってゆきました。

そのひとはある意味わがままで

ある意味いじわるで

ある意味問題児でした。

だけど誰よりも大きな存在感で

どんなときもみんなの真ん中で

誰からも愛された人でした。

そのひとは夢をもっていて

決意を固めたその日から

みるみるその夢に向かって動き出しました。

そしてバッサバッサと羽ばたいてゆきました。

わたしは今、そのひとを思い出しています。

人間くさい人だったなーと。

たのしいときは顔をくしゃくしゃにして笑います。

むっとしたときはあからさまに「むっ」とした顔をします。

きらいな人には顔に「キライ」と書いてあります。

すてきな洋服を買ったらファッションショーを始めるし、

酔っぱらってお姫様だっこを強要します。

つらいことがあると寝ている住人を叩き起こして話を聞いてもらいます。

こんなに素直に生きる人に出会ったのは初めてかもしれません。

人は他人からどう思われるか気にしながら生きるでしょう?

でもそれはやっぱりつまらないことだとわたしは思います。

迷惑をかけず、人にはいつもやさしく、常識人であることばかりを意識する。

そんなことを周りは求めていないと思うし

そんなことを世の中は求めてはいけないと思うのです。

だって旅立ったその人はありのままの自分で人と接しているからこそ

これだけ愛されているのです。

もしも自分に子どもが生まれたら

「自分に正直に生きなさい」

とだけ伝えたいです。

「常にあなたがしあわせであるように生きなさい」と。

それがまわりにもしあわせをもたらしていくような気がするから。

ただのわがままか?

もしそうなってもそれを上回る魅力をお母さんが引き出してあげよう。

 

だいすきなその人に

こころからの愛をこめまして。

 

「またね!」

 

ポエマーたにぐち