Archived entries for シェアハウス

最高の手しごと

先日、おかげさまで大盛況に終わった「なんじゃもんじゃハウス」ことバウハウス横浜オープンハウス&ナイト&お泊まり会。

5月の上棟式、7月の流しそうめんイベントに引き続き、なんじゃもんじゃハウスプロジェクトの3回目のイベントでした。

オープンナイトの様子はなんじゃもんじゃハウスのブログにてご紹介してます。
こちら→「なんじゃもんじゃの夜」

楽しんでいただけたようで、ほっとひといき。

・・・つく間もなく、入居者を迎えて、ツリーハウスの構想を練り始めて、師も走る師走とはよく言ったもんだ。

走るー走るー俺ーたーちー。

今日も社長といずみちゃんはクリスマスツリーをとりに群馬まで走っとります。

ちょっとその間にオープンハウス後記でも。

 

私はこの4月に入社してから、プロジェクトメンバー(なぜか肩書きはプロジェクトリーダー)としてこの家づくりに携わってきました。

なんじゃもんじゃハウス特設サイトをつくるところから始まり、イベントの企画、工事のお手伝い、入居者募集などなど・・・。

新築の家を建てるのは、見るのはもちろん参加するのも初めて。

振り返るとたくさんの人たちに支えられ、苦労あり、笑いあり、、感慨深いなぁ。

・・・と、思い返しているオープンハウス前日。

そうだ、メイキングムービーをつくろう!と思い立った。

大工さんたちの仕事をみんなに見てもらいたいし、こんな過程を経てできたなんて、きっと誰も想像できないだろうし。

 

これまでの写真をひっかき集めて、ただ編集ソフトでつないだだけだけれど、思った以上に写真の量が多くて長かった。

それもそのはず、実際建物が完成するまでにかかった年月も長かったのだから。

 

二年半ほど前、私がまだ大関商品研究所に入る前、一度大関さんにこのなんじゃもんじゃハウスが建つ土地に連れてきてもらったことがある。

「ここだよ」と指差されたところは、鬱蒼と茂る竹林だった。

足を踏み入れるのもはばかられるようなその中に、なんじゃもんじゃの木は埋もれていた。

それでも、一目見て、その存在感に圧倒されたのを覚えている。

世界樹/ユグドラシルみたいな、包んでくれるようなあたたかい木。

こんな土地に家を建てるなんて、誰も挑戦しようと思わないからこそ残されていた、この木と土地。

そこにキラーンと光るものを見つけた大関さん。さすがっス。

 

ここからは、設計や工事のパートナー探しに時間がかかり、ようやく一年ほど前、最高のメンバーが集結し、工事がスタートした。

無理難題を現実にしちゃうのも大関さん。さすがっス。

 

なんじゃもんじゃハウスは、土地の開拓から、材木の刻みから、搬入まで、文字通りの、「手づくり」でした。

傾斜地で、車も入れない場所という悪条件なので、掘削も搬入も手運びなのはしょうがない。

でも、材料の切り出しを一本一本ノミで加工する「手刻み」にしたのは、大関さんのこだわり。

機械でやったほうが簡単だし安いのに、社員大工の馬場さんにつくってもらうからこそ、わざわざ手刻みを選んだ大関さん。

「馬場さんと一緒に仕事をしたということをカタチにしたいから。」(プロジェクトブログより)

このひとことに、大関さんの愛は、ギュギュっと濃縮されていると思います。

現場を動かす60歳オーバーの大工さんたちは、もう今後は携われないかもしれないこの工程を懐かしがりながら、みんな楽しそうにイキイキと働いていた。

残された現場写真も、真剣な表情もあるものの、笑い声が聞こえてくるような笑顔の写真のなんと多いことか。

 

こんなに手がかかってる家、きっとほかにはないでしょう。

みんなでつくった、想いが詰まった家。最高の手しごと。見守ってくれる大きな木。

こんな家に住めるのは、最新鋭の設備をそなえたピッカピカのマンションよりも、ずっとずっと贅沢だと思う。

 

初めて作った映像なのでたいへんお粗末ですが、ぜひご覧下さいませ。

なんじゃもんじゃハウスのヒストリー。

watch?v=Smrsq2nlDYA&feature=youtu.be 

↑ こちらから

 

カナコ

古くて寒いけどあたたかい家

先日、バウハウス高円寺の取材があり、立ち会ってきました。

入居者の話を聞きたいという依頼があり、休日にもかかわらず集まってくれた入居者のみなさん。(いつもご協力感謝!!)

オープンから4年間住んでくれているメンバーから、4ヶ月前に入居した新しいメンバーまで、織り交ぜて4名。年齢も10歳ほど差があります。

ゆるりとしたいい雰囲気で、すぐに「あぁ、いい関係なんだな」とわかります。

シェアハウスを育てるのは、なんと言ってもそこに住む人。と、つくづく思う今日この頃。

 

シェアの話、家の話をいろいろとしていくうちに、隙間風談議へ。

木造の古い家ということで、寒いですか?という問いに対して、

長く住んでいるメンバーから、冬場は「びっくりするくらい寒かった」というコメントがあった。

「まずは、窓の隙間を埋めるところからスタート」という冬に入居したメンバーも。

「四季を感じられる」というフォローもあったが、、、まあ寒い、底冷えしますよねこの家は。

それでも、何回も冬を越して住み続けてくれていることが、何より家への愛を感じます。

 

ふと、本棚物色中、一枚の紙ペラが出てきました。

それは、家のルールを書いた紙。

キッチン、浴室、トイレなどなど、共有スペースを使うときに気をつけることが書いてありました。

「新しく入居者が入って来たときに説明するのが面倒だから・・・」という理由で書面化したそうなのですが、住んでみて気づくって感じの、行き届いた内容でした。

 

こういうのはふつう、管理側できめるルールだったりするのかもしれないけど、バウハウスの場合は基本的に住む人におまかせしているのが現状で、ちゃんとそれぞれの入居者達でうまくやってくれているようです。

それに、強制されるより自分たちで決めたほうがうまくいくのだと思う。。

さらにその紙には「誰もいないときは冷暖房を消す」とか、「水の無駄流しをしない」なんてことまで書いてあって、「共益費一定だからいいや」なんて考えの無いところにじ~んときました。

 

いつ行っても居心地のいい家だといつも感じるのは、入居者のみんなが気持ち良い空間にしようという思いやりを持って住んでくれているからだったんだ。

 

現在の入居者も、いつかは家を出るわけで。

でも自分が住んでいるときがよければいいやじゃなくて、今後この家が住み継がれていくことを考えてくれている。

まるで自分が買った家のように。

 

もともと古い家だし4年住むとほころびも出る。

でも、ていねいに住んでくれるから、生活に支障のない経年劣化のみですんでいる。

そう思って見てみると、これまで気づかなかったけど、カウンターにある椅子の脚先にキャップがはめてある。フローリングを傷つけないようにとの配慮のようだ。

 

古いものというのは、大切にしてくれる人がいるからこそ、古いまま残っていくことができるんだなぁ。

 

代々と住みつがれていくシェアハウス。それは、大切につながれていくバトンのようなもの。

 

なんて幸せな家なんだろうと思った次第であります。

カナコ

バウハウス浴衣パーティー

7月31日、バウハウス南千住では新たな入居者のウェルカムパーティー&7月のお誕生日会が開かれました。

夏らしく、浴衣でそうめんパーティー!

この日はバウハウス広尾のメンバーも5名遊びに来てくれました。

しかも、手作りの手まり寿司をお土産に♪さすが広尾・・・女子力高いです。

そして、バウハウス南千住のメンバーが経営しているゲストハウスに滞在中の、アメリカから「草食男子」の研究にやって来たキュートな金髪美女も浴衣で参加。

草食男子として推薦された南千住の住人が取材されてました。

↓ 金髪美女が草食男子を取材中(ぼかしあり)。

中庭では七輪でつまみを焼きながら恋バナが白熱。

声がデカいので、おそらくお隣には丸聞こえ(笑)

広尾のメンバーが帰ったあとは、南千住のいつもの風景。

みんなで大きな食卓を囲んでワイワイと。

草食男子だと思われてさっき取材を受けていたメンバーが、実は草食じゃなかったということがこんなときに発覚するなど。。

そして新たに帰ってきて話に加わる人もいれば、部屋に戻る人もいる。

このリビングでは、たわいもない話からディープな話まで365日、繰り広げられます。

今日の出来事から、夢の話、進路相談、悩み、、、

失恋して大泣きし、なぐさめてもらったこともありました。

酒に呑まれた夜、気がつくと毛布をかけてもらってたこともありました。

ケンカして泣きだした子を、真夜中の散歩に連れ出したこともありました。

誰かのために、楽器を練習し、みんなで歌った日もありました。

オープンしてから2年半、喜・怒・哀・楽、いろんな感情が刻まれてきたリビングです。

そんな感情を受け止めてくれる人たちがここにはいるのです。

とても懐が深い居場所なのです。
 
 

こうして、リビングで刻む時間が増えるにつれ、シェアハウスに住む人たちにとって、それぞれ「うちがいちばん!」と思う、スペシャルな家になっていくのでしょう。

リビングに鎮座する鹿さん。この家の全てを見守ってきた。そしてこれからも。

 

カナコ




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